Ｐ学生プロフィール　第82回　名門の御曹司君（東京都）

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「僕のお父様は政治家なんですよ。こんな校舎もないボロ学園なんて、いつでもつぶせるんですからねッ。」

　この一言でＰ学生ほぼ全員を敵に回し『憎まれっ子世にはばかる』を実践したのが、1988（昭和63）年１月14日（339回）に当時小学６年生で入学した名門のお坊ちゃま君（以下、名坊君）であった。当初は敬称が『様』であったが、８月４日（368回）から敬称なしとなり、1989（平成元）年４月13日（402回）から再び『様』に戻す。８月３日（418回）から『君』に変更となったが、このページでは便宜上全て『君』で統一していく。

　強い者に平身低頭な博士は必然的に「あ、あ、ほれ早く皆も土下座せんかいッ。」となるのだが、名坊君のこうした厚顔無恥な態度にＰ学生たちの反応は非常に冷ややかだったのは言うまでもなかった。当時の常連たちの反応というと…？
「くそガキは家で寝小便でもたれてりゃいいのッ。」（新パズ類君・石川県）
「そういうセリフは、おしめが取れてからにしなッ。」（シャーロック・ホームズくん・京都府）
「ぬわーにが名門だ！ここでは名門も『迷門』になっちまうんだよッ。」（試験管少女くん・以下、試験管くん・北海道）
「トラの威を借るミミズもいいとこだな。」（KKK君（当時のPNは夜叉）・北海道）
「だいたい『ちゃま』が『様』のナマリなのだ。わざわざ重ねるなッ。」（キグナス君・滋賀県）
「あんなガキほっとけ！かまってもらいたくて必死なんだからよ!!」（拳王君（当時のPNは鷹乃杜）・宮城県）（※１）
「ヤツの親父はハマコー（浜田幸一）だろ？」（ずうとるび君・千葉県）

　２月11日（343回）ではバレンタインデーが近い事もあり、「僕なんか、毎年段ボール１杯分もチョコもらうんですよ。それでもいいなら、もらってあげますけどね。」と自慢話をする。が、12月春月くん（東京都）から「うるせー『小公ッ』。お前はビックリマンチョコでも集めてりゃいいんだよッ。」と、当時の人気商品を交えたネタで反撃される。

	そして入学から１ヵ月後の２月18日（344回）に、名坊君はDD出題を行う。冒頭は当然の事ながら大荒れとなり…。 「坊や、これ幼稚園のお絵描きかい？（現代古典君・岐阜県） 「『名門』のくせにヒワイな図を描くんじゃねーよ！」（龍見竜君・大阪府＆あかねちゃん・埼玉県） 【そしてお坊ちゃまは、この噴火口の底へ…】（ももかぐやくん・岡山県） 　など名坊君への攻撃が多かったが、ごほうび賞はひいき抜きで瑠璃姫くん（神奈川県）の【綱渡りの上で（鼻で）逆立ちしてる象さん】に決まったのである。
344回問題図

　その反面DD回答に対しては「僕は特別な身分なんだから答えなくてもいいんです。そうですよね博士？」と、博士に同意を求めるほど回答を拒み続けていた。しかし回を重ねる事にDD回答をする場面も見られたが、それは後程…。

　1988年度に入る時は「ところで君たち！僕は明日から中学生なんですからねッ。もうガキ呼ばわりは絶対にゆるしませんよ!!」と振る舞うのだが、反応はと言うと…？
「ボクはどっかの寺子屋へお行きッ。」（すたあだすと君・岡山県）
「あのガキのことだから、どーせ裏口入学したんでしょ？」（京菜くん・愛知県）
　…と、こうなるのであった。

　そして風紀委員長を自ら名乗り、「新入りの後輩たち！風紀委員長の僕が、こんなゴミどもはみんな、追ん出してあげますからねッ。安心して入学しなさい!!」と新入生たちに呼びかけるも、「おい風紀委員長とやら、まず自分を取り締まった方がいいんじゃないか？」（キグナス君）や「あの子だって、こないだ入ったばっかりの新人じゃない。」（試験管くん）と言われる有様。

　名坊君は初のDD出題から３ヵ月後の５月５日（355回）に２度目のDD出題。この時のＰ学生たちの反応は…？

	【お前こそ帰って、このカーちゃんのオッパイ飲んでりゃいーんだよーッ】（最多回答） 「名門の坊主のくせにどーしてこんなものに趣味があるんだ？」（高崎晃君・大阪府） 「『こどもの日』にぴったりの問題図だと思います。」（伊澤浩樹くん・山梨県） 「博士！見せしめのため今週のごほうび賞はナシとしなさいッ。」と博士を恫喝する名坊君であったが、ごほうび賞はバニーちゃん（大分県）（※２）の【短すぎたネッカチーフ（首の部分）】に決まった。
355回問題図

　この頃になると、「でもあの子のおかげで私たち、結構楽しんでるのかもね。」（あかねちゃん・埼玉県）や「これで博士のほかにもやつ当たり出来るやつが出来たってわけだ。」（007君・埼玉県）など、別の意味で前向きに捉えるＰ学生たちも登場する。

　５月12日（356回）には「新入りたち！僕が生徒会長になって全部変えてあげますからねッ。」と、生徒会長選挙への出馬を宣言。同時に風紀委員長に乱☆龍拳君（兵庫県）が立候補した事により、投票に臨む事になるのだが…結果は共に落選。
　特に生徒会長に至っては、新君（岡山県）が「オレの１票を名坊のから引いてくれ。」と『マイナス票』を初めて行い、そのままマイナス１票で最下位に。以後名坊君が生徒会長選に出馬するたびに、この『マイナス票』から逃れられない運命になる（ちなみに風紀委員長選挙の得票数は４票）。

　この時の敗戦の弁はと言うと…。
「君たち！校則第２条は『会長は博士が指名した者がなること』ですよッ。ほれ博士！会長は僕ですよね？」（名坊君）
「い、いや…。」（博士）
「お父様ぁ〜ッ。」（名坊君）
「あ、そ、そうですゥ。」（博士）
「違いますッ。」（事務局長）

　そして３代目会長となった森崎達幸君（京都府）を『下男』呼ばわりしては、「僕の方がエライんですからねッ。」とひがみまくるのであった。９月29日（376回）では「君たち！僕の13歳の誕生日（10月13日）に、お父様が茨城県をプレゼントしてくださるんですよ。」と言った事で、茨城県パズラーの怒りを買う事になる。

	10月６日（377回）には【ピラミッドの向こうに沈む夕日。どうです、さすがでしょ？】と、初めてDD回答を披露する。これに対し博士は「さすがです!!」と褒め称えるが…事務局長から「今回の最多回答でした。」と答えた事で、博士は「ガク!!」と意気消沈したのであった。 　更に11月３日（381回）には「君たち！僕があと２回（100回目の）100点をとったら、お父様が今度は『神奈川県』をくださるんですよ。いいでしょッ。」と言った事で、神奈川県パズラーの反感も買う。こうしてほとんどのＰ学生を敵に回した名坊君であったが、かおりんくん（兵庫県）や紫利香くん（後の相沢唯奈・群馬県）・任侠組一代君（秋田県）と言った、名坊君の肩を持つＰ学生も登場する。
377回問題図

　同時に、８月11日（369回）に入学した玉姫くん（静岡県）が小学生パズラーながら暴れ回ってた事から、「名坊と玉姫って、実はデキてるのでは？」という噂もＰ学生たちの間で広まる。その後２人が直接紙面でからむやりとりはあまりなかったが、11月10日（382回）では玉姫くんを風紀委員長に任命する一幕もあった。しかし、この年から制定された目立ち屋大賞（当時の名称は目立ち屋MVP）を玉姫くんが受賞した事により、名坊君はふてくされてしまう。

12月29日の忘年会では、間下きひろくん（奈良県）に「私が口移しで飲ませてあ・げ・る！ウフ。」と口移しで晩酌される。最初は「な、何をするんですか！僕は名門の家柄なんですよッ。」と抵抗していたが、「か〜りんちゃんにちりかちゃ〜ん、ポクといっしょにおフロにはいろ〜。ゲップ〜。」と、泥酔して醜態をさらけ出す場面もあった。これに関してもＰ学忘年会のお約束ネタとなっていく。 　入学から休まず投稿してきた名坊君であったが、３月９日（397回）に休学。この時は事務局長も「あれ？今週は名坊君が欠席だね。」と言っていた。余程インパクトがあるＰ学生でない限り、こうした反応が見られるのはありえなかった。 　３月16日（398回）での紙面でＰ学伝言板が掲載された際、名坊君の直筆メッセージが初めて掲載される。 　４月６日のHRでは多くのＰ学生たちから「ところで名坊って、IQが100しかないのか？」と突っ込まれるが、「君たち！あれは『1000』の間違いですよッ。僕は日本一の秀才なんですからね!!」と反論する。 　そして見ての通り…「伝言板では、名坊の字が一番きたなかった。」と揶揄された。更に左のMAT☆MAX君（後のMAT松楠・岡山県）の伝言メッセージがジワリとくる（笑）。

　翌週３月23日（399回）の紙面で、名坊君は３度目のDD出題を行う。この時の名坊君をネタにしたDDは…？

	【名坊の親父が脱税した金か？】（影慶君・埼玉県） 【名坊んちの家紋は、こんなマヌケな図柄だった】（AHO共同体君・以下、AHO君・愛媛県） 【やい名坊、三輪車またパンクしたのか？】（低電圧アール君・埼玉県） 　ちなみにごほうび賞は羅魔流くん（大阪府）の【水に落ちたコンタクトレンズを運んでるメダカさ】に決まる。この問題図は1994（平成６）年２月24日（646回）に再登場するのだが、それも後程…。
399回問題図

　４月13日（402回）、PNを『名門の貴公子』に改名し（以下、名公君）、同時に４代目生徒会長選挙に出馬する。
「君たち！僕に投票してくれた者には、お父様から『ある会社』からもらった株を分けてあげますからね。でもこれ内緒ですよッ。」という宣言文は、前年に発覚したリクルート事件を便乗したネタも取り入れている。
　HRでは「女子たち！僕は貴公子様になったんですよッ。もっとホレなさい!!」と口説くも全く相手にされなかった。ちなみに４月20日（403回）の紙面には「目を閉じておいでよ　名門の貴公子に会いたけりゃ〜」という見出しが載っていたが、これは当時ヒットしていたバービーボーイズのシングル曲『目を閉じておいでよ』の歌詞を替え歌にしたものである。

　PN改名した事で、Ｐ学生たちの反応はどんなものだったかは…？
「『迷門の奇行死』だろ？」（最多反応・13通）
「名坊も『名公』も、たいして変わんないわよ。」（あんとわねっとちゃん・滋賀県）
「ところで、今回の迷門小僧の得票はマイナス何票かな？」（心☆加奈くん・後の心☆必・長野県）
　この年の選挙戦開票結果は、マイナス１票＋３票の実質２票で落選。ちなみに最下位は玉姫くんのマイナス２票で、名公君は最下位を免れた。

　５月18日（407回）から、「君たち！Ｐ学の理事長は僕のお父様になっていただきますからねッ。今後僕に逆らったら、すぐ退学処分ですよ!!」と名公君の父が理事長に就任したと紙面で公言する（もちろん学園長・事務局長非公認）。
　６月１日（409回）では、「君たち！『校則第26条、今年から生徒会長は理事長が指名する』ですよ。お父様ァ、新会長は誰にしますぅ？」と名公君の父にせがんで指名してもらうも、あっけなく却下となったのは言うまでもない。

		更に当選したキグナス君からは５月４日（405回）のひろばで、「名坊じゃなかった貴公子！伝言板でも選挙演説でも規定を破ってどういうつもりだ？DDにも答えも出さず、規定も破るやつなんて、生徒会長どころかＰ学生の資格もない！」と激しく非難された。 　これに対抗したのか、キグナス君が出題した５月25日（408回）のDDにて【これは、Ｐ学の全女生徒が、僕のことを思って胸の中で燃やす愛の炎です。ステキでしょ？】と２度目の回答を披露する。 　６月15日（411回）では、【これは、僕を見つめるＰ学全女生徒の熱いまなざしです。最高でしょ？】と３度目の回答が紙面に載るが、いずれも博士に同意されただけに終わる。
408回問題図	411回問題図

　そして６月22日（412回）、名公君の父である理事長がHRに初登場。「全Ｐ学生に告ぐ！学園は向こう１ヵ月間、閉鎖としますよっ。Ｐ学生は今すぐ地元へ帰りなさい!!」とＰ学生たちを恫喝した事により、Ｐ学生たちの怒りを買う事になる。特にゲンドン君（後の幻次郎・大阪府）はハンストに突入するなど、対立は激化。この事件は、この時期中国で起こっていた天安門事件になぞらえ、『Ｐ学天安門広場騒動』とも呼ばれた。しかし姫くん（後の名門のお姫・北海道）や伏龍君（大阪府）が彼らの味方につくＰ学生もいた為、全てのＰ学生が対抗していた訳ではなかった。

　その一方でひろばでは、名公君のセリフがやたらと多い等、不満が募る意見が多くなる。８月24日（421回）のひろばでは007君（埼玉県）が「名公！みんなの異見に対し、黙ってないで何か言ってこい!!」と呼びかけたのに対し、「バカ!!」と反撃。
　これに対し９月21日（425回）では右京くん（後の魔雷妃・沖縄県）が「名公！８月24日付ひろばでの『バカ』とはなんだ、バカとは!!」に対して「君は退学です！」と返す有様なので、議論するだけ時間の無駄という事がよく分かる。
　更に「貴公子みたいに授業に出なくていいのか？」という田舎者君（徳島県）からの質問に対し、「出てくるとホントは迷惑なんだけど…。」という事務局からの本音が垣間見える回答も見られた。

	10月５日（427回）のHR山でのDDで【君たち！理事長様の訓示がありますから、円陣を組むようにっ】と４度目のDD回答を行うが、【Ｐ学生に取り囲まれてリンチを受ける理事長だった】という多数回答（18通）が返答となる。そしてキャンプ大会では「うるへ〜パーロー。ぼくのおとーはま、よぶろ〜。」と、酒グセ悪さをさらけ出す。
427回問題図

11月２日（431回）に行われた第１回Ｐ学祭では伝言板が掲載されたが、名公君のメッセージも掲載。この時は前回よりも字がきれいな状態であったが、居丈高な態度は健在。ちなみにその下のメッセージが私・稲川だった事で、記憶に残ってたりする（笑）。 　翌週11月９日（432回）のひろば『校則に関する意見異見コーナー』では、「校則真１条・理事長は神聖にして犯すべからず。逆らう者には、その場で退学を命ず！」と述べるが、中村主水君（後のたか龍β・以下、主水君・東京都）から「校則296条・理事長親子は全Ｐ学生が遠慮なく袋ダタキにしてよい!!」と突っ込まれる。

　12月28日の大忘年会では、野村はずきくん（東京都）から「うふ。間下先輩に代わって、今年は私が口移しで飲ましだげる。」と迫られる。もちろん「うっ。ぼ、僕は、名門の、御曹司……」と抵抗するも、「うるへ〜パーロ〜ッ。てやんれぇ。おま〜のカーちゃん、れーべーそ〜。」と、お約束の醜態をさらけ出すのであった。

　1990（平成２）年１月18日（441回）のHRで、「君たち！次期生徒会長は、無競争でこの僕と決定しましたからねっ。そうですよね理事長様？」と理事長に同意を得るも、Ｐ学生たちからの猛反対にあい、選挙に臨む事になる。
　２月８日（444回）のひろばで「君たち！僕は小６からのＰ学生で、今度最高学年（中３）になるんですよっ。しかも名門の家柄でお父様は（元）政治家なんですよ！僕以外にだれが会長になれると言うんですか!!」と抱負を述べるも、「以上、イタコが呼び出した霊の主張でした。」と影の声君（福岡県）から見事なまでに突っ込まれてしまう。

　それでも名公君はお構いなく、HRで新生徒会長命令を週ごとに発表していく。その内容は以下の通り。

1990　２・15（445回）	「新生徒会長命令第１号！すべての集団と神は、今日限り解散を命ず！」
２・22（446回）	「新生徒会長命令第２号！私の許可なくDK（男女交際）した者には、３週間のボツを命ずッ。」
３・１（447回）	【あっ、名公が会長選挙の投票結果を聞いて、目ん玉ひんむいてぶっ倒れたぞー】（純くん・滋賀県） 「お『目出』とうございまーす。」（AHO君） 「新生徒会長命令第３号！右の２人に３週間の便所掃除を命じる!!」  「新生徒会長命令第４号！各種委員は必ず私の許可を求めることっ。」
３・８（448回）	「新生徒会長命令第５号！今より理事長様は『Ｐ学大統領』に昇格し、Ｐ学生を徹底的に取り締まってもらいますっ。」
３・15（449回）	「新生徒会長命令第６号！以上の者どもは…」 「テメーは共産圏で死ね！」（スライム君・後のカステラ・福島県）

　…と命令を出すたびに反感を買い、第６号では命令が下される前にスライム君に攻撃される有様だった。
　そして３月29日（450回）の開票結果は、４票マイナス19票の実質マイナス15票と惨敗。この時の対抗馬はスケ番として入学した杏子くん（北海道）であったが、こちらは１票マイナス11票の実質マイナス10票であった。そして敗戦の弁は言うと…？
「新生徒会長命令第７号！今回の選挙には選挙違反があったので、投票は全部無効としますっ。」と悪あがきする始末。ついにはキグナス君から「４代目会長、最初で最後の命令だ！名公＆理事長のセリフは全て無視せよ!!」と下される羽目になった。

　実は４月以降も、名公君の『新会長命令』シリーズによる悪あがきは続いた。

1990　４・５（447回）	【理事長親子の朝食は、皿に梅干し１個だけです】（11通） 「新会長命令第８号！右の全員に３週間の停学を命ず!!」 【えーい！親子ともスマキだ〜っ！】（さんごくん・東京都）
４・19（453回）	「新会長命令第９号！右の者全員に切腹を命ず！」
５・10（456回）	「正式会長命令第10号！校則第１条（博士以外の男女交際禁止）に違反した者には罰金１万円を命ず！」 「会長命令１号！会長の名をかたる者には、『読売』に遠島を申し渡すっ」（猛虎女帝くん・以下、女帝くん・京都府）

　６月14日（461回）に主水君がHRに対する過激発言文が紙面に掲載された際、名公君は７月５日（464回）のひろばで「聞きなさい主水！僕は『個人対個人』なんて、最初からメじゃないんですよっ。僕はたった独りで『Ｐ学生全員』を相手に戦っているんですからね！分かるか？ど主水！」と発言。
　しかし７月26日（467回）のひろばで、主水君から「迷公へ。だれもおめえの自慢なんか聞いてねえ！横から出しゃばってくんな、アホ!!」と、あっさりあしらわれた。

　８月９日（468回）、名公君の冒頭口グセが「君たち！」から「お前たち！」に変わった事でより一層生意気キャラになる。しかしこの回の紙面では『責公子』と誤植掲載された為、８月30日（472回）では「今までの『責』任でも取ってくれるとね？」と天幸静くん（福岡県）から突っ込まれた。

	８月23日（471回）に理事長が出題した際、名公君は【太陽の眺め（長め）ですね】と５度目のDD回答を行った事で、博士は「お見事！さすが名門の出！これぞごほうび賞であらされ……。」とおべっか精神で名公君にごほうび賞を与えようとするも、局長に却下される。 　ちなみにこの時のごほうび賞は、田舎者君（徳島県）の【理事長の頭に電気ショックを与えてやりました。】となった。
471回問題図

　そして９月６日（473回）。理事長が生徒会長である女帝くんを人質に取ったと宣言し、名公君も理事長と共にＰ学生たちを恫喝していく。11月29日（485回）では、名公君が代わりに生徒会長の座に就こうと目論むが、12月13日（487回）にゲンドン君（後の幻次郎・大阪府）によって女帝くんを救出。これにより、生徒会の乗っ取りは失敗に終わった。

　1991（平成３）年２月21日（496回）では、「お前たち！次期会長はもう理事長様のご指名で、僕に決まったんですよ。選挙はやりませんッ。」と宣言。この回のひろばで掲載された立候補者のメッセージには名公君はなく、異例の不出馬となったのである。ちなみにこの選挙で生徒会長になったのは私・稲川であるが、名公君が立候補してマイナス票で惨敗する姿を見たかったな（笑）。
　３月14日（499回）のひろばにて掲載された『こんな私にＰ学がした』では「お前たち！『Ｐ学が僕を変えた』のではありませんからねッ。僕が『今のようなＰ学に変えてあげた』のですッ。間違えないように！」と発言するも、江戸川みーめくん（後の江戸川巡・大阪府）から「聞かなくったって……（苦笑）」と返される有様だった。

　４月４日（502回）にPNを『名門の御曹司』と改名（以下、名曹君）。『一流名門校に入学した記念』での改名であったが、当然の事ながらＰ学生たちの反応は冷たかった。
「今度は『怨憎死』かよ。コリんやつだな。」（无君・後の林原无・長崎県）
「自ら『迷像』となるなんて…」（Winず君・大阪府）
「名門の『おそーじ』さん、校門の掃除しといてね〜。」（千鶴くん・秋田県）
「ご安心を！『隠象姿』親子は、我が暗殺部隊が始末しました。」（皇天英君・宮城県）

更に私に対しては、「お前たち！稲川は『替え玉会長』なんですよッ。」と、当時話題になったなべやかんの明治大学替え玉受験にちなんだネタで攻撃。かくいう私も「ケッ、そう言うお前こそ『バカ田大学附属高校』に替え玉受験で合格したくせに！」と返していた。 　そしてこの頃になると、如月瞬くん（以下、瞬くん・静岡県）、舞風姫くん（富山県）や朱麿君（茨城県）が名曹君の味方につく。特に瞬くんは名曹君への忠誠心が強く、他Ｐ学生たちからの反発にもひるまなかった。 　実は後醍醐天皇（大阪府）にも「後醍醐よ、我が足利子孫の力で、お前を隠岐島へ流してやる!!」と攻撃するも、こちらは長続きしなかった。 　９月５日（524回）には「お前たち！稲川は病気で職務を遂行できなくなったので、僕が『会長代行』に就任しましたよッ。」と宣言。翌週の９月12日（525回）には理事長がクーデターを敢行して生徒会乗っ取りを目論んだ。しかし当時のソ連８月クーデター同様、あっけなく失敗に終わる。 　その後も懲りずに居丈高な態度を取る名曹君であったが、Ｐ学生たちからほとんど相手にされない有様であった。11月７日（533回）のＰ学祭・第１週目で掲載された伝言板では、左のようにナルシストぶっている。博士は「正解!!」とおだてるも、事務局長から「AHO」と突っ込まれたのである。

　翌週の11月14日（534回）のＰ学祭・第２週目のロールシャッハ式DDで、名曹君は通算６度目のDD回答を行う。それは…？

		【全Ｐ学生が、私に土下座をしているところです。（正確な観察眼、冷静な判断力、私は天才だ！）】 　この回答に対し、試験管くんは【名曹が名坊だった頃に描いた自画像じゃない？】と回答。更に性格分析に至っては、天之稚日子くん（栃木県）から（思い込み度・恥さらし度98%だーッ）などと酷評されたのは言うまでもない。 　更に翌週11月21日（535回）のDDでも【全Ｐ学生が、僕に土下座をしているところです。】と２回連続で同じ回答（通算７度目のDD回答）をしているのだから、ここまで来ると回答姿勢は常にブレないのがよく分かる。
534回問題図	535回問題図

　1992（平成４）年に入っても「お前たち！次期会長に決まった僕に土下座なさい!!」と、強気な姿勢は相変わらずであった。しかし、流石に同じ轍を踏まなかったのか７代目会長選挙に出馬するも…結果は７マイナス14票の、実質マイナス７票と惨敗する。

		４月２日（553回）には、通算４度目のDD出題を行う。おりしもこの時期は会長選挙が決まった頃であるがゆえ、「お前たち！新会長直々のご出題なんですよッ。土下座なさい！」と当選者気取りする。しかし、DD前フリパズラーで有名なMr.Mr.君（愛知県）からは「オレ、もうあいつに文句言うの飽きた。」と、愛想を尽かされる。 　そして７代目生徒会長に就任した電撃魔神君（以下、電撃君・栃木県）からは、【名曹んちのパンは、カビが生えてる上に毒キノコまで生えていた】と完膚なまでにこき下ろした。 　４月23日（556回）では【お前たち！世界は僕を中心に回っているのですよッ】と、通算８度目のDD回答を行う。
553回問題図	556回問題図

　その一方で名曹君は、「僕が風紀委員長になって、男女交際を厳しく取り締まりますからねッ。」と宣言する。しかし男女交際ブームが過ぎ去った事もあり、かつての反男女交際委員会（HDK）出身のＰ学生からの支持は得られなかった。それどころか、電撃君から「校則第７条、名曹・博士以外の男女交際を奨励する。今日決議されました。」と下される羽目になってしまう。

　だが名曹君の元には、前年から慕う瞬くんの他に、皐月藍くん（奈良県）やKURUくん（大阪府）がこの年から言い寄って来た。名曹君は彼女たちを『名門ガールズ』と呼び、忠誠を誓わせる。同時に、F15イーグル君（以下、イーグル君・長野県）とHRで抗争を続けていた電撃君に対しては、瞬くんに「瞬よ、電撃とイーグルを『ほめ殺し』にしてやんなさい!!」と、この年に明るみに出た皇民党事件を絡めたネタで攻撃させていた。
　12月31日の大忘年会でのひろばでは「（目立ち屋大賞は）僕がダントツでしょうねッ。」と期待するも、わずか２票と上位争いすら絡めない惨敗ぶりであった。

	1993（平成５）年１月７日（591回）のDDのやりとりにて…。 【♪逃げた〜女房にゃ、未練は……あるらしい】（降己くん・後の飛☆降己・大阪府）←この回のごほうび賞 「ない！」（博士） 「ウソはいかんぞ。ウソは政治家の始まりだ。」（瞬くん） 「右の者ボツ！」（名曹君） 　このやりとりで、名曹君と瞬くんの関係に亀裂が生じるようになる。
591回問題図
	１月28日（594回）のDDでは、【おぼっちゃまくん】がこの回の最多回答となる。当然【迷曹もきっとこのカットだな】と魔風君（神奈川県）が回答した事により、名曹君は【おボツちゃ魔!!】と返した（通算９度目のDD回答）。 　そしてHRでは「僕に投票すれば１票につき500円あげますよ！」と早々と出馬宣言する。しかし瞬くんからは、「名曹様〜！よくも私にボツと言ったわねッ。実家に帰らせていただきます!!」と見切りをつけられてしまった。
594回問題図

　４月１日（603回）の投票日の際、「博士、僕の得票は５倍にして計算するんですよッ、分かってますよね？」と博士を強迫。理事長も「博士!!もし名曹様が落ちたら、お前はクビにするぞ!!」と恫喝した事で、博士は「あわわ、はいズルします〜。」と受け入れた。
　その結果は…マイナス65票（実質マイナス13票）と惨敗に終わり、瞬くんからは「マイナス票も、それだけとりゃ立派っすよ！」とほめ殺しにあう。それでも名曹君は「改正校則13条の６、今年の会長選は投票制をやめ、理事長様の推薦制とする!!」と悪あがきを続けるのであった。そして、当選したようせい社の社長くん（以下、よう社くん・岐阜県）に対して倒閣工作を目論んでいく。
　８月26日（623回）のHRでは、ゾンボダノバイオバに「やいゾンボ、『新生党の会長は、名門様でち〜。』と言いなッ。」と迫るも、「ボツ!!」とあしらわれてしまう。そして、よう社くんを慕う真珠元くん（愛知県）からは目の敵にされてしまう。

　こうした状況の中、10月７日（629回）に曹孟徳君（静岡県）が「名曹様、今日から魏軍がお守りします。」と、名曹君の元につく。11月11日（634回）には、それまで敵対視されていたよう社くんから「よし名曹よ、２人でＰ学を支配しないか？あんたは権力、私は愛を手に入れる。」と話を持ちかけられた。その後、早見希沙良くん（静岡県）、鉄のハンス君（以下、ハンス君・広島県）や九尾狸君（東京都）も名曹君の元についた事で、生徒会長の座を虎視眈々と狙っていく。

	12月23日（640回）には、名曹君を敵視する真珠元くんがDD出題を行う。その際青柳ういろう君（広島県）から「おい名曹、いつもかまってくれてる出題者なんだから、義理でも答えてやれや。」と言われた事で【博士！この万札の札たばが欲しくば、今日の出題者を追んだしなさい。】と、通算10度目のDD回答で真珠元くんをあしらった。
640回問題図

　1994年１月13日（641回）のHRでは、年明けと同時に９代目会長選挙への出馬を宣言。この時は「お前たち！僕に『プラス票』を入れれば１人千円ずつあげますよッ。さあ並んで〜!!」と、Ｐ学生たちからの得票を目論んでいた。
　この時の名曹君の対抗馬は、天空神君（京都府）（※３）であった。巫女くん（鳥取県）によってスキャンダルを暴露された事で天空神教の内部崩壊が始まり、それに歯止めをかけるべく会長選挙に出馬した天空神君であったが、雪竜君（新潟県）からは「今年は天空神と名曹との激しい一騎打ちが予想されます（最下位の）。」と評された程だった。

	２月24日（646回）、1989年３月23日（399回）と同じ問題図で出題した名曹君であったが、当然の事ながらＰ学生たちの反発を招く。これに対し名曹君は「これは金持ちだけに許される特権なのです!!」と開き直り、「（ごほうび賞は）僕のことををほめた者全員にあげなさい!!」と博士に命令する。 　しかし名曹君の意見が受け入れるはずがなく、この時のごほうび賞は聖騎士ルーンくん（東京都）の【透明針さしいか〜すかぁ】に決まったのである。
646回問題図

３月３日（647回）の紙面では、渡空燕丸くん（後の★★★★・以下、燕丸くん・愛媛県）が左記のイラストを掲載する。マイナス票を逆手に取った戦略を練る名曹君を描いているが、同時にそれは名曹君への皮肉とも受け取れる。 　選挙運動時に名曹君を押していた曹孟徳君と九尾狸君であったが、４月７日の選挙結果発表時では…。 「おい孟徳、マジメな話、お前誰に入れた？」（九尾狸君） 「閣下（名曹君）に＋＆−（０）票。」（曹孟徳君） 「オレ、名曹に−１票（笑）。」（九尾狸君） 　…と、投票時点で裏切られる。ちなみに名曹君の得票数は４マイナス47票の実質マイナス43票と惨敗。この時の得票者はハンス君と忍野うりくん（以下、忍野くん・広島県）、突剣君（埼玉県）と高野空くん（大阪府）であった。 　なお対抗馬とされてきた天空神君は、16マイナス28票の実質マイナス12票でＨ氏（群馬県）と並ぶ形で落選。９代目生徒会長に選ばれたのは燕丸くんであった。その後の名曹君の態度がどうであったかは…説明するまでもない。 　ちなみに名曹君は1994年度から大学生となり、『名門の学習院大学首席１年生』と名乗っていたが…私に言わせれば『バカ田大学』の方じゃなかったのか（笑）？

　それ以降の名曹君は「ほれタヌキにモーロク！燕丸のリコール運動をすぐ始めなさいッ。」と命じるも、裏切られた曹孟徳君と九尾狸君が従う事はなかった。５月19日（658回）ではついに開き直ったのか、「お前たち！僕こそマイナス生徒会の会長ですからねッ。」とマイナス生徒会長を名乗る。
　６月30日（664回）には、ハンス君と曹孟徳君の２人をマイナス副会長に任命した。翌週７月７日（665回）には燕丸くんと忍野くんをお茶くみ係に任命するが、こちらは完全に無視される有様だった。こうした名曹君の振る舞いに、イーグル君が「名曹君の行いを僕は許せない。本物の金持ちとして、君に制裁を下してあげよう。」と抗争に介入する一幕もあった。

　９月８日（674回）に行われた霊界ツアーでは、幽体離脱や集団自決で霊界に旅立つ場面もあった。これに対し名曹君は「ボ、僕、今日は欠席します…。」と怖じ気づいて霊界行きを断念してしまう。常に威丈高な彼にも弱点があった事も分かったと言えよう（笑）。

　10月６日（678回）のHRで、恋姫様（神奈川県）から「よし名曹、この際オレと手ぇ組まないか？」と同盟を持ちかけられる。だが名曹君は「その前に、僕をＰ学で最高の男と認めなさいッ。」と忠誠を誓わせる返答を迫ったが、結局締結までには至らなかった。
　10月20日（680回）、ハンス君は「閣下、金庫は空っぽです。おヒマを下さい！」と、財政難を理由に名曹君から離反していった。ちなみにこの頃になると、蛍ナナくん（群馬県）や梨本つぶらくん（以下、つぶらくん・静岡県）、空木くん（岩手県）と言った女子Ｐ学生たちが名曹君の元に慕うのであった。特につぶらくんは非常に熱心に慕うあまり、恋心を抱くまでにエスカレートする。

　11月24日（684回）、名曹君は「お前たち！次期会長の件はもう裏で話がついてるんですよッ。」と宣言するも、もちろん編集部は受け入れなかった。もっとも12月の時点で、既に立候補者が10人もいた為10代目会長選挙は熾烈になるのは避けて通れない状況であったが…。1995（平成７）年２月16日（695回）にＰ学の閉校が発表された事で、『形だけの』会長選挙となってしまった。

　おりしもこの時期は阪神大震災も発生した事で、「そんなに金があるんなら兵庫に寄付すればぁ？」と真くん（愛媛県）の言葉に対し、「義援金はお断り!!」と血も涙もない返答をする名曹君であった。更に３月９日（698回）では、「よろしい、僕の貯金を全部はたいて毎日新聞社を買収してあげましょう。え〜と、3050円、3060円…。」とホントは貧乏だった面をさらけ出してしまう。
　こうした性格ゆえに、最下位落選の常連となるのも納得いただけるだろう。

　そしてここに来て、名曹君に強烈な対抗馬が登場した。前年の目立ち屋大賞を受賞したらむね（東京都）が、「あのね、らむねも会長になりたいのぉ（涙）。」と出馬宣言したのである。ぶりっ子キャラクターで女子Ｐ学生たちの反感を買っていた事もあり、最下位争いはこの２人に絞られた。

　３月23日（700回）での開票結果、名曹君は12マイナス28票の実質マイナス16票で最下位を免れた。当時の紙面では『名曹君は、何と８年目でついにビリから浮上!!』と掲載されていたが、1989年の４代目会長選挙で最下位を免れているので、実質６年ぶり２度目である。
　この結果に名曹君は「皆さんありがとう……ん？何かが違う。」と安堵しながらも、戸惑いを隠せない状態だった。なお最下位はらむねの６マイナス26票の実質マイナス20票で、彼女のマイナス票のうち、（１票を除いて）全て女子票だった事で、女子Ｐ学生からの反感を買っていたのもうなずける。

　そしてこの日のHR特集『私にとってＰ学とは……何だったのか』では、「（小声で）あのぉ、今日までその……ごめんなさい。」とどさくさ紛れに謝る一幕もあった。翌週の３月30日の卒業式では…。
「いやぁホント懐かしいわ。特撮アニメ、αスピカ、マルガリータ…」（特撮ヒーロー君・兵庫県）
「ごりっぱ娘、試験管少女、みーめ……そしてオレ（小声で）」（名曹君）
　と、これまたどさくさ紛れな回想セリフを述べ、更に今まで『僕』と名乗っていた名曹君が、この時に限って『オレ』と称していたのである。

　その後のさよならパーティーでは「僕なんか、小学校から大学まで続けたんですよッ。僕だけですよ!!」と誇らしげに語った後、「うるへ〜ピンポー人。ポクのお父ふぁまはなぁ……ZZZ」とろれつが回らない酒癖悪さをさらけ出したのであった…。

　実際、Ｐ学生たちのデータを調べた中で、小学生デビューしてから大学生まで続けていたのは名曹君だけであった。同時に終始生意気キャラを演じきった事も、いろんな意味で記憶に残るパズラーだったと言えよう。仮に突然マジメになってDDやパズル出題に打ち込むキャラに変わってしまったら、それはそれで見たかったけど…やはり「変な物食ったのか？」と思われただろう。更に1995年度も紙面でのＰ学が続いていたら、青柳ういろう君（広島県）が設立した『老人会』への強制加入もありえた。

　そして、実質投稿期間７年３ヵ月あっただけに…今回のプロフィール作成に苦労させやがったな（笑）！

（※１）…拳王君は元々東京都パズラーであったが、1987年10月22日（329回）から宮城県へ引っ越している。
（※２）…バニーちゃんはこの回に入学したと同時に、ごほうび賞を獲得する快挙を達成している。
（※３）…天空神君は元々愛媛県パズラーであったが、1993年度から大学進学に伴い京都府へ引っ越している。

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