P学生プロフィール 第53回 硬派ロード君(千葉県)

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Personal Data

PN・(敬称)

硬派ロード(君)
在籍都道府県 千葉県
P学入学年月日 1987(昭和62)年6月4日(310回)
タイトル獲得数 DD出題回数 1回(340回)

イラスト掲載回数 3回

 1985(昭和60)年からのHRでは、男女交際が流行していた。当時の博士は猛烈に反対するのだが、無視されたり反感を買うだけでHRの紙面は男女交際一色に染まるかに見えた。このような中で、当時の話題に一石を投じたP学生がいた。そのP学生こそ…長きに渡るHDK・DK戦争を引き起こした張本人・硬派ロード君(以下、硬派君)である。
 データを見る限りではタイトルも少なく、投稿期間も1年ぐらいと短かったが、その間に彼がHRにどのような影響を及ぼしたのか?これから述べていく事にしよう。

 当時のP学では高校生になって入学するP学生は珍しくなく、彼もまたその1人であった。1987(昭和62)年6月4日(310回)に入学した際、博士が当時呼びかけていた校則第1条『男女交際の禁止』に同意。
 「男女交際はこの僕も許さん!」と発言した事で他のP学生からの反感を買うのだが、博士だけは「偉大な人物が現れた。」と硬派君の登場を高く評価していた。

 硬派君は入学当時、DD回答も載せていた。6月11日(311回)では【ナイル川に映った日食】とまじめな回答を載せたが、6月25日(313回)では【エンマ大王に抜かれたハレツの舌さ】と、出題者の東京ハレツ君(大阪府)を扱き下ろす回答を載せている。なお硬派君のDD回答はこの2答を含め通算4答しかないが、それに関しては後程…。

 一方のHRでは早速名指しで攻撃を開始。6月11日(311回)のHRでは、当時アメリカに留学していた5150オプ君(山梨県)に対して「オプの留学なんてあやしいぜ。留年だろ?」と痛烈に批判を始める。これによりオプ君の彼女である伊澤浩樹くん(山梨県)からはもちろん、多くのP学生からの反感を買うようになったのである。

311回問題図 313回問題図

 そして7月9日(315回)には反男女交際委員長に就任し、攻撃目標も当時『女タラシの代名詞』であった陣内悟君(千葉県)にも向ける。こうした彼の姿勢に賛同するP学生も出てきて、秘孔少年君(大阪府)・沖田宗次郎君(神奈川県)・闇の殺人軍団長君(後の鳳凰・岐阜県)・幡随院君(後のゼウス・神奈川県)がメンバーとして加わる。そして麗華くん(福岡県)はわずかの間ながら硬派君にラブコールを送ったり、彼の肩を持つセリフを言ったりしていた。

 9月17日(325回)には、シェリーちゃん(埼玉県)とおこくん(静岡県)の間で揺れ動く現代古典君(以下、現古君・岐阜県)に対し、「現代古典よ、共に歩もう!」と勧誘するのだが、結局現古君はシェリーちゃんとカップルになる。もちろん硬派君の攻撃対象となったのは言うまでもない。

 更に10月には太平洋君(福島県)やハンマー百t君(以下、百t君・東京都)も硬派君の元に加入し、10月29日(330回)には男女交際派や2代目生徒会長のKKK君(北海道)との争いがついに始まった。
 DDでも11月19日(333回)では【男女交際は×だっ。これぞ我が『反男女交』のマークである!】と威厳を見せ付ける。しかし1ヵ月後の11月26日(334回)、太平洋君と鳳凰君が早々と男女交際派に寝返った事で硬派君の怒りを買うのだが…。
333回問題図

 12月10日(336回)からは反男女交際委員の頭文字をとり、『HDK』と言う略称を常用。こうした軍団の略称の採用はこの団体が最初であり、以後の軍団ブームでは頭文字をとった略称を常用する軍団が多く登場したのである。

 そして1988(昭和63)年1月7日(338回)からカタリン君(後のかたりん・東京都)がHDKに参入し、DK(男女交際派)のキグナス君(滋賀県)と激しい敵対関係に。これによりHDK・DK戦争は過激さを増し、HR紙面上では1984(昭和59)年に勃発したドルードル大戦に次ぐ規模の戦場と化したのである。

 2月に入るとバレンタインもある為、過激な戦争は相変わらずと言った感じだったが、この時から硬派君をめぐったラブコール争いが生じる。中心人物となったのは瑠璃姫くん(神奈川県)・松竹梅くん(大阪府)・あんとわねっとちゃん(滋賀県)の3人で、特に熱心だったのが瑠璃姫くんであった。
 この争いにさすがの硬派君も戸惑い始め、2月18日(344回)の紙面では「オレ、この際HDKから隠居しちまおーかな」と言った事で、HDK内でも彼に対する不審を抱く者が出始める。だが3月17日(348回)にはリーダーとしての自覚を持って再び男女交際禁止を訴えるが、瑠璃姫くんも屈する事なく硬派君への愛を貫き通した。

 P学の紙面スペースが4・5面完全見開きとなった4月からは、HDKは百t君とカタリン君を中心にキグナス君たちと熾烈な争いを繰り広げる。そして硬派君はと言うと、リーダーの立場でありながら瑠璃姫くんとの関係に頭を悩ませていた。そんな彼にラブコールを送るP学生たちが後を絶たなかったが、長続きせずに消えてしまう。
 その中で4月21日(353回)のDDで【DK派はノミのように小さくなってなッ】と扱き下ろしていたが…。

353回問題図

 HDK・DK戦争が盛んになってきた中で、硬派君は6月2日(359回)に突然の隠居宣言。その内容は以下の通りである。
「俺もとうとう高校3年生になり受験勉強の日々を送っているが、唯一気がかりなのはHDKの行方。新しいリーダーは話し合って決めろよ(くれぐれも仲間割れを起こすなよ)。ま、隠居だから時々P学園の方にも顔は出すから、そんときはよろしくな。見事に大学に受かったら復活するから、それまでHDKはつぶすなよ!See you again!」

 余りにも早すぎるこの隠居宣言に、瑠璃姫くんがショックを受けたのは言うまでもない。当時の紙面は中身のないHRの内容・キャラクターに個性のない新人P学生の増加・ひろばでの公私混同のPR多用によって内容は薄まり、『広くて、最悪の時代』と呼ばれていただけに、リーダーである硬派君がそうした紙面に活を入れる絶好のチャンスでもあった。だが、大学受験で思う投稿が難しくなった事で隠居宣言を余儀なくされたのだろう。

 だがHDKのメンバーたちはこうした動きに動じる事なく、後に低電圧アール君(埼玉県)・夜霧君(鹿児島県)・AHO共同体君(以下、AHO君・愛媛県)などの有名常連がアイドルグループのごとくこの軍団から輩出するのである。あとあまり知られていないが、MAT☆MAX君(後のMAT松楠・岡山県)も1988年9月頃からHDKに手を貸していた(ただし、1ヵ月にも満たなかったが)。

 硬派君は9月22日(375回)に一時復帰するも、すぐに休学する。だが1989(平成元)年2月からHDK側からDK側に寝返るP学生が続出した事で、次第にHDKの基盤が崩壊していく。こうした背景があった中で、4月27日(404回)に大学受験に合格した事で復帰宣言。
「あ〜ひさしぶりだ。知らない人もいるだろうが、俺がHDK(反男女交際委員会)をつくった硬派ロードである。受験のため隠居と言う形をとっていたが、高校卒業したので復活する事になった。
 そもそもHDKの本当の意味は『男女交際を禁じ、パズルに精力をかたむけよう』というものである。入るのは勝手だが、コロコロと主旨がえするような尻軽な連中にはならないでもらいたい。そんな事じゃ長い間パズラーやっていけないって…。」

 当時私はこの宣言文を読んだ時、非常に頭に来ていた。リーダーである硬派君がどれだけDDに精を出したのか?紙面でわずか4答しか回答が載らなかったくせに、よく『パズルに精力をかたむけよう』なんて言えたもんだな〜!お前から言われる筋合いねえよ!と思ったし。おそらく当時DK側だったP学生もそう思ってたのではなかろうか…。
 そんな訳で6月8日(410回)の紙面で硬派君に対し、「やい硬派!お前のような精神異常者がP学の治安を乱すんだよッ」と私からのセリフが載った時はホント溜飲が下がる思いだったのを覚えている。

 しかしながら諸事情によって、硬派君が紙面で活躍したのもわずか2ヵ月。以後の戦いはと言うと、DKが内乱により軟派DK(NDK)・硬派DK(KDK)に分裂した事で次第に泥沼化。HDKの活動もAHO君による活動を最後に1992(平成4)年まで続いたのである。

 なお硬派君は1991(平成3)年3月14日(499回)のひろばで、P学10周年記念のメッセージを贈っている。
「おぉっ、領土拡大したんだな。昔より広いぜ!てめぇ(博士)は相変わらずだなーッ。このスケベおやじッ、自ら校風乱すんじゃねーよっ。……500回おめでとう!(といってバラの花束を渡す)いつまでも幸いあれ。」
 そして翌週の3月21日(500回)の紙面では「お前ら風紀が乱れてんだよーッ。オレはHDKの創設者なんだぞ!」と言うのだが、キグナス君から「そーですか。良かったですね……空しい!」とあしらわれてしまったのである。

 『憎まれっ子世にはばかる』を自ら実践した事で、P学の紙面を活性化した功績を残した硬派君。彼がもし登場しなかったら、そのまま紙面の話題も次第に薄まっていたかもしれない。ただHDKのメンバーたちがDDに力を入れていたにも関わらず、リーダーである硬派君がDDの方にも力を入れていたら「奴も少しはやるじゃねえか。」と思われていただろう。


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